歯周病では、歯茎の腫れや出血、歯がグラグラする症状など、比較的わかりやすい症状が多く見られますが、「歯周ポケット」に関しては少し話が変わります。例えば、患者さまご自身で歯周ポケットの状態を確認することは不可能ですよね。
今回はそんな歯周ポケットの特徴や治療方法を江戸川区の西葛西クララ歯科医院が詳しく解説します。
▼そもそも歯周ポケットとは?
歯周ポケットとは、歯と歯茎の境目にある「溝」です。正常な人にも0.5~2.0mm程度の溝は存在しており、これを正確には「歯肉溝(しにくこう)」と呼んでいます。
歯周ポケットは歯茎の異常な溝なので、歯肉溝とは分けて考える必要があります。ちなみに、歯周ポケットが4.0mmを超えると、歯周炎(ししゅうえん)と診断されます。
▼歯周ポケットができる理由
歯周ポケットには、「仮性」と「真性」の2種類があります。仮性は主に「歯肉炎」で生じる歯周ポケットで、真性は「歯周炎」で生じます。
◎歯肉炎で生じる仮性ポケット
歯肉炎は、炎症反応が歯茎だけにとどまっている状態で、歯茎の腫れが主な症状です。炎症によって歯茎が大きく膨らんでいるため、歯周ポケットが深くなったような状態となります。
実際は垂直的に深くなっているわけではないので、“仮性”ポケットと呼ばれています。
◎歯周炎で生じる真性ポケット
炎症反応が歯根膜や顎の骨にまで広がった状態を歯周炎と呼びます。歯茎や顎の骨の破壊が進んで行くと、歯と歯茎の境目のすき間が大きくなって歯周ポケットが深くなります。
これは歯と歯茎の間の溝が垂直的に深くなっていることから、真性ポケットと呼ばれます。
▼歯周ポケットを改善するための治療法
◎歯周病の基本治療
歯周ポケットは、通常の歯周病治療を進めていく過程で改善されます。クリーニングやスケーリング(歯石除去)を徹底することで歯周病菌の数が減り、歯茎の腫れも消えていきますよね。
その結果、歯肉炎による歯周ポケットは自然と浅くなっていくのです。
◎歯周外科治療
歯茎や顎の骨の破壊によって生じた歯周ポケットは、歯周病の基本治療では改善できないことが多いです。なぜなら、一度破壊された歯茎・歯槽骨は、自然に治癒しないからです。
そこで有用なのが歯茎や顎の骨を再生させる「歯周組織再生療法」です。歯周病によって破壊された組織を人工骨や自家骨、補填剤などを使って再生させます。歯周組織再生療法は原則として自費診療となりますが、真性ポケットを根本から改善できる有益な方法となっています。
歯周病によって破壊された組織や深くなった歯周ポケットは、その他の歯周外科治療でも改善可能です。詳細について知りたい方は、いつでもお気軽に江戸川区の西葛西クララ歯科医院までご連絡ください。
▼歯周ポケットを作らないためにできること
歯周ポケットを作りたくないという方は、歯周病予防を徹底しましょう。3ヵ月に1回くらいの頻度でメンテナンスを受けることで、歯周病を効率よく予防できるようになります。その結果、歯周ポケットの形成も抑えられることでしょう。
▼まとめ
今回は、歯周ポケットの特徴や治療法、予防するためにすべきことなどを江戸川区の西葛西クララ歯科医院が解説しました。
当院は歯周病治療・予防に力を入れている歯医者さんですので、歯周ポケットを改善したい、予防したいという方はいつでもお気軽にご相談ください。